ダイエット薬として世界各国でバカ売れしているオゼンピック。しかし激ヤセ後の弊害の治療に、イギリスの国民保険で賄う医療費が、年間1億ポンドを超えると予想されていると言う海外医療ニュース。
海外セレブやインフルエンサーなどの間で、素早く減量できる薬として人気に火がついたオゼンピック。
元々は2型糖尿病治療薬で、正式名はセマグルチド(オゼンピックは商標名)。
皮下注射タイプの処方箋薬です。
オゼンピックやウゴービなどの減量薬の副作用も、過去に何度かご紹介してきました。
今回はオゼンピックが直接身体に影響を及ぼす副作用と言うよりは、オゼンピックで痩せた後に身体に現れる弊害の方のお話です。
オゼンピックを使用して急激に痩せた人たちの多くが悩んでいるのが、減量した後に残って余った皮膚や、しぼんで垂れてしまった胸、薄毛・抜け毛等の治療。
痩せた後の余ってたるんだ皮膚などは、見た目の問題だけでなく、垂れ下がった皮膚が擦れて痛みが生じたり、身体の動きそのものに影響する場合も。
また、皮脂や汚れがたまりやすいので真菌感染症にかかったり、中には命の危険にまで及ぶ感染症を発症するケースも。
そしてこの余った皮膚を除去するには、外科手術や美容外科手術しかないわけで、もちろん高額な手術費がかかります。
しぼんでたるんだ胸(そこもまた皮膚同士が擦れる)を元に戻すには、詰め物(←インプラントと言え)を入れるしかないので、美容外科手術になります。
イギリス政府は、このようなオゼンピック使用後の副作用や弊害の治療を受けている国民が、現在イギリス国内に35,000人以上いるとの見解を発表。
そしてその治療にかかるNHS(National Health Service=イギリスの国民保険サービス)の医療費が、年間1億ポンド(日本円にすると約195億円)を超える見込みがあると懸念しております。
(余った皮膚を除去する手術は、例えば上記した感染症などがあれば、保険適用可の治療になるかと。詳しいことを調べる時間がない&イギリス国民ではないので、NHSの仕組みがいまいち分からないのですが、このニュースの件で、英国民が「余った皮膚の除去に国民の血税を使うな」と怒っている方が多いのですが、ただ余った皮膚の除去のためだけの美容整形外科手術的なものであれば、国民保険は適用されないと思うのですが…)
これまでも様々な医療費がかさみ、NHSは既に崩壊していると言われているので、更なる負担で国民保険が益々圧迫されることとなりますよね。
イギリスだけでなく日本の国民保険・国民皆保険制度の崩壊も時間の問題と言われているので、他人事ではないかも知れません。
国民の医療費や保険料となるとあまりピンとこなかったり、どこか他人事な感じもしないでもないですが、圧迫や負担が続けば、結局は国民保険料が上がったり、国民の自己負担額が増えることになるので、オゼンピックの弊害の治療にかかっている人が35,000人もいると言うのは、恐ろしいですな。
しかもオゼンピックなんて流行り出してまだほんの数年。
この先、治療を必要とする人や医療費が、ますます増えることでしょう…。
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