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10才のレイプ被害者少女に中絶手術した医師に$3,000の罰金 in アメリカ

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海外ニュースの「やるせない話」シリーズ。

アメリカのオハイオ州在住のレイプ被害者である10才の少女の堕胎手術を行った、インディアナ州の医師ケイトリン・バーナード氏(ちなみに女医)に、3,000ドルの罰金刑が科せられました。

ケイトリン女医は中絶手術をしたことで、罰金刑を科せられたのではなく、この件についてメディア、マスコミに話したことで罰せられたことをご了承下さい。

(本記事のタイトルは字数の関係で、中絶手術をしたので罰せられたと誤解を与えそうですが、決してそうではありません)

どっちにしろ納得がいかない裁判でしたので、ご紹介させていただきます。

事件そのものは2022年に起きたものですが、今週の木曜日に法廷審理が行われたのでニュースになっておりました。

事件の経緯を簡単に説明すると、2022年オハイオ州で10才の少女が、27才の男から性的暴行(レイプ)を受け妊娠。

(加害者の男性は起訴されております)

もうこの時点で既にやるせない話です…

少女は中絶を望むもののオハイオ州では基本、妊娠6週以降の堕胎・中絶は違法に当たります。

(母体に命に関わる危険がある場合のみ、中絶が許可)

妊娠6週目と言ったら、「今月の生理、遅れているのかな?」と妊娠に気づかない人も多くいる時期ですよね。

もし妊娠が判明したとしても、産もうかどうか悩んでいる時間すらありません。

妊娠が判明した時には、既に6週間が経っていたなんてことも多々あるわけですが、オハイオ州では時すでに遅しで中絶はできません。

ケイトリン医師が働くインディアナ州では、妊娠21週+6日以降の中絶が基本違法に当たりますが、レイプ被害者の少女は妊娠21週に入っていなかったので、ケイトリン医師が中絶手術承諾しました。

このこと自体は、冒頭でも述べたように違法ではありません。

ケイトリン医師はその後、「ロー対ウェイド判決」が覆されたことによって、今回のレイプ被害の少女の例のように女性たちに与えた影響について、メディアの前で公的に発言しました。

ちなみに「ロー対ウェイド判決」と言うのはカンタンに説明すると…

アメリカには人口中絶手術の権利を認めた1973年の「ロー対ウェイド判決」、つまり法律で保障された中絶する権利があったわけですが、これが2022年の6月だったかに連邦最高裁で覆されたのはご存知の方も多いかと思います。

ロー対ウェイド判決が覆ったことにより、中絶手術の権利や法律が各州によって定められることになりました。

バイデン大統領も、最高裁を非難するコメントを当時出しておりましたね。

個人的には、別に中絶を推奨するわけではありませんが、今回の少女のようなレイプ被害者で中絶を望むケースなどは、なぜ個人の希望や権利が通らないのか納得がいきません。

自分の体のことなのに憲法に決定権があるなんて、人権無視と言っても過言ではないかと…。

(私の居住国の強制コロナワクチンの人権無視と一緒や…)

話を戻しまして…

これについて、ケイトリン医師も10才の少女の例を挙げて、持論をマスコミに向けて述べたわけですが、これが個人情報保護法に抵触しているとし、裁判になったわけです。

医師免許の剥奪まで検討されてしまったんですね。

ケイトリン医師は、被害者の10才の少女の氏名などは非公開、少女の医療記録なども公開はしておらず、個人情報保護法には抵触していないと主張。

医師免許の剥奪は免れたものの、プライバシー法・個人情報保護法に抵触したと最高裁が判決を下だし、$3,000(日本円にして約42万円)の罰金が科せられたわけです。

お金の問題じゃないんですよね。

法廷審理の様子もニュースで拝見しましたが、ケイトリン医師は間違っていることは一つも言っておらず、涙ながらに正直に真摯に語る姿に、心がいたたまれなくなりました。

かなり憔悴しているようにも見受けられましたし、こういう立派な医師たちが離職を考えてしまうことにならないと良いな…なんて思っておりました。

他にも重箱の隅をつつく様なおかしな争点と判決で、SNSでも批難が殺到しております。

「レイプ被害者のオハイオ州在住の10才の少女」と言うことが、個人情報の漏洩になるなんて。

そもそもオハイオ州に10才の少女、何千人いると思っているんや?って話ですし。

またSNSでは、10代のレイプ被害の少女の中絶手術を行ってくれたケイトリン医師に対しても、称賛の声がたくさん上がっておりました。

もし自分だったら、10才だろうが20才だろうが30代だろうが80才だろうが、性被害にあって妊娠した子供を産めないと思います。

命を粗末にしてはいけない、と産んで育てることができる方々もいらっしゃるでしょうが、自分はそこまで人間ができていないので、無理と思います。

身体も心も発達途中の10才の少女であれば、妊娠・出産は身体的にも精神的にも負担が大きいですし、本人に中絶の意思があったのですから、ケイトリン医師が手術を承諾してくれて、そしてメディアに向けてこういう事例もあることを話してくれたことに感謝します。

アメリカの闇って銃社会、ホームレス、フェンタニルだけじゃないんですよね。

「自由の国アメリカ」なんて言われたりしていますし、私も住んでいたことがあるので大好きな国だったのですが、色々闇が深いのも事実…

やるせないですなぁ。

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