やるせない話&泣ける話シリーズ。
京アニ事件の裁判が9月に始まったこともあり、青葉真司被告の幼少期の貧困生活や、父親からの虐待などが報道でとりあげられているこの頃。
確かに幼少期の貧困生活は同情できますし、父親からの愛情も与えられていなかったことは切なくなりますが、だからと言って36人もの被害者を出した責任や、刑の情状酌量には繋がらないかと…
(青葉被告の場合は被害妄想などもあったようなので、単に幼少期の虐待やら生い立ちのせいだけとは言えないと思いますが)
今回ご紹介するのは、自分の辛い過去・体験談をシェアし、被害者の支援活動に精を出している立派な女性の壮絶な半生です。
アメリカはミシガン州在住のキーシャさん(44)。
家に子供たちを残したまま留守にしがちの母親のために、8歳の時から幼い兄弟たちの面倒を見ていたと言います。
母親が帰宅しても、母親の言いつけ通りにできていない家事があったり、母親の気に食わないことがあると、とめどなく殴られたと言うキーシャさん。
母親は延長コードで殴ることを好み、幼いキーシャさんをアザができるまで殴り続ける体罰・虐待を日々行っていたそうな。
またキーシャさんは幼い頃から、母親の彼氏から性的虐待(レイプ)を受けて育っていました。
お母さんの彼氏はキーシャさんに「俺の言うことを聞かないと地獄に堕ちるぞ」や、「おまえがヤラせないなら弟を犯すぞ」と脅かされ、お母さんの彼氏から性的暴行を受けてきたそうな。
お母さんの彼氏からのレイプに応じると、ご褒美として食事をもらえたそうです。
切な過ぎる。涙
結局このお母さんの彼氏の性的暴行はキーシャさんのお母さんにバレ、お母さんはこの彼氏と別れるものの、まだ若かったキーシャさんのお母さんは男をとっかえひっかえの状態に。
実の母親からの体罰と、母親の彼氏からの性的虐待、さらに幼い弟たちのお世話をするヤングケアラーという責任を背負って育ったキーシャさん。
辛い時は、会ったこともない自分の実の父親が、いつか助けに来てくれるのではないかと夢見ていたと言います。
しかし実際にキーシャさんを助けてくれるお父さんなどは存在せず、母親からの虐待が限界に達した14歳・15歳の時に、勇気を出して学校の先生に手紙を書いたキーシャさん。
その先生が校長先生へ相談、日本で言う児相が間に入り、フォスターホーム(里親のお家)での生活を送ることになったキーシャさんです。
学校の先生と校長先生が、ちゃんと対応してくれる方々で本当に良かったです。
そんな中、衝撃の事実を知らされるキーシャさん。
実は自分の本当のお父さんは、お母さんの父親、つまりは自分の祖父だったんです。
キーシャさんの祖父がキーシャさんのお母さんを身ごもらせた=キーシャさんとお母さんの父親は同一人物で、2人は姉妹ということにもなります。
キーシャさんのお母さんは、まだ少女だった13歳の夏休みに、自分の実の父親と初めて顔を合わせました。
お母さん、自分の父親がペドファイル(小児性愛者)と知らずに…。
実の父親から性的暴行を受けたお母さんはキーシャさんを身ごもり、13歳という年齢でキーシャさんを出産したんですね。
子供を産んでもまだ幼い少女ですし、実の父親からの性的暴行で精神的にもボロボロ状態だったことでしょう。
それがキーシャさんに虐待をして良い理由にはなりませんが、お母さんも同じように虐待の被害者だったわけです。
本当にやるせない負の連鎖ですよね(涙)
里親制度で暮らすようになり、2番目の里親の家族がとても良い人たちで、そこから人生が好転したというキーシャさん。
現在は The W.K. Kellogg Foundation(ケロッグ財団。あのコーンフレークでお馴染みのケロッグです)の活動に参加し、不遇な環境に置かれている子共達のための、地域活動・支援を行っているそうです。
ご立派ですな。
そしてキーシャさんのような環境に置かれている子供たちがたくさんいるかと思うと、幼少期や家庭環境に色々あったとしても、いかに自分が恵まれた環境で育ってきたか、改めて思い知らされます。
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