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Facebookロマンス詐欺で全財産を失い自殺の82歳のおじいちゃん。黒幕は中国マフィア

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仮想通貨詐欺の被害に遭い、全財産を失った高齢男性が自ら命を絶ち、被害者の家族がロマンス詐欺のやり取りの一部を公開し、再発防止のための啓蒙活動をしていると言う海外ニュース。

アメリカはメリーランド州。

今年3月4日に自らの命を絶ってしまったデニス・ジョーンズさん(82)。

前妻との間に3人のお子さんや、お孫さんまでいる、家族に愛されていたおじいちゃんでした。

デニスさんが自死したのは、ロマンス詐欺の被害に遭い全財産を失ったことと、詐欺に引っかかったことに対する羞恥心と、家族に対する罪悪感からだ、とデニスさんの遺族が、他の家族も被害に遭わないようにと、先週インタビューに答えていたので、ご紹介です。

デニスさんは、Fecebookにてジェシカという女性からメッセージをもらい、やり取りを始めます。

デニスさんとジェシカのメッセージのやりとりにはハートの絵文字などがあり、一度も会ったことのないジェシカに、デニスさんが淡い恋心を抱いていたことが伺えます。

やり取りが進むにつれ、ジェシカから暗号通貨・仮想通貨の投資話を持ち掛けられたデニスさん。

「今週の土曜日までに、トラスト・ウォレットに9000入れる予定だよ。

1日2500づつ振り込んでいるから、今は4000ある。

明日には6500で、土曜日にはトータル9000になる」

ちなみにトラスト・ウォレットと言うのは、仮想通貨取引所が運営する、暗号資産ウォレットのことです。

デニスさんの「9000」と言うのが米ドルなのか(だとしたら140万円くらいなので「全財産」と呼ぶには少額過ぎるかと)、仮想通貨なのかが分からないので、どれだけの金額を費やしてしまったのか謎です。

仮想通貨の代表のビットコインだと、1BTC(ビットコイン)は現在だと1千万円ちょっとらしいので「9000」がビットコインだとも考えづらいですよね。

実際の被害額が分かりかねますが、デニスさんの上記のメッセージに対し、

「今、全額振り込めない上限でもあるの?」

とだけ返信したジェシカ。

一刻も早く、デニスさんに9000を振り込んで欲しいと言う、ガツガツした様子がうかがえます。

その後、全財産をジェシカに言われるがままに、仮想通貨につぎ込み失い、ジェシカとは一度も会えずに、詐欺だったことに気づいたデニスさん。

お子さんたちいわく、日に日にうつ状態に入っていったそうです。

ジェシカに対し、

「私の人生は終わったのだと、ネガティブな事や死ぬことを考えてしまう。

経済的には死んだも同然だ。

自己破産や法的なこと、その他諸々の面倒を考えるのが辛い。

自分にそれが耐えられるのかすら分からない」

と苦しい心境をメッセージで送り、「家族の信用を裏切ったことが非常に辛い」とも伝えていたデニスさん。

デニスさんはロマンス詐欺被害に遭ったことを息子さんと娘さんに打ち明け、今後の方針を子供たちと会って考える予定だった日に、自ら命を絶ってしまったんですね。

娘さんのアドリアンヌさんは、お父さんのデニスさんをバージニア州に呼んで一緒に暮らし、デニスさんの再出発を手助けする予定だった矢先のデニスさんの自殺で、とても心を痛めています。

冷静に考えれば、「なぜロマンス詐欺などに引っかかるのだ」、「なぜ会ったこともない人間を信用し、多額の金額を振り込むのか理解に苦しむ」と思う人が大半だと思います。

ただ孤独だったり、淋しかったり、この先一人で生きていくのか…と言う不安があったりすると、こういう詐欺に引っかかってしまうのかも知れませんね?

宗教と似ているかも知れません…

私などは超ドライ&現実的なので、自分はこういう詐欺に引っかからないという自信はありますが、家族が引っかからないと言う根拠はないので不安になります。

(実母はちょっと抜けている人だったので、その昔「かわいそうだったから」とエホバの証人の訪問勧誘の全くの他人を家にあげ、お茶を出して話を聞いてあげていた(もちろん宗教には入りませんでしたが物騒すぎ)、と言う危機管理能力の低い人だったので、こういう詐欺にも引っかかるようなタイプだったろうなと思います)

ちなみに英語では、この手の詐欺を Pig Butchering(ピッグ・ブッチャリング=豚の屠殺とさつ)詐欺と称します。

豚さんをまるまると太らせてから食肉として解体する様を、被害者から金銭をむしり取れるだけ搾り取ってからバラバラにするという意味で、詐欺の手法としてかけている用語ですが、詐欺の悪質さや残忍さ、被害の大きさを表していますよね。

この手の詐欺は主に暗号通貨を対象にした詐欺で、その殆どが中国マフィアが絡んでいると言われております。

FBIの発表では、アメリカにおける2023年の詐欺の被害総額は40億ドル、日本円にして約6,392億円

これは前年2022年に比べて、53%増だそうです。

ちなみに2022年のアメリカでの詐欺被害総額は25億7,000ドル(日本円で約4,100億円)で、これは前年度2021年の3倍だそうです。

何が言いたいのかと申しますと、年々被害総額が倍速以上の勢いで増えているわけです。

取り締まりやら規制が厳しくなっているはずなのに、そしてネットやニュースなどでも取り上げられ、詐欺に対する警鐘などが高まっているにも関わらず、被害に遭う人が後を絶たず、被害総額が膨らむばかりと言うのは、ある意味恐ろしいですな…。

明日は我が身(ないしは我が家族)と思って、気をつけませう。


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