当時17歳の自閉症の少年が、学校の教員補助の先生に任天堂スイッチを没収されたことに腹を立て、先生を暴行し大怪我を負わせた事件で、なんと加害者の少年が、責任は先生と学校側にあると訴訟を起こした、というとんでもない海外ニュース続報。
2023年の2月にフロリダ州で起きた衝撃的な事件。
当時17歳の少年(身長198㎝、体重120㎏のかなりの大柄)が、教員補助のジョアンさんから注意を受け、任天堂スイッチを没収されたことに対し激怒し、教室内でジョアンさん(59)に馬乗りになり暴行を与えた事件。
この事件を記事にするのは今回が3回目なので、詳細は下記の記事をご覧くだされ。
加害者の少年は特別支援が必要な生徒(発達障害や知的障害、精神疾患などがある子供)で、一部報道では自閉スペクトラム症とのことでした。
しかし事件当時、あと半年で成年(18歳)となる年齢と、暴行罪で前科が3回あるということが決め手となり、成人として裁判されることになり、少年の氏名がブレンダン・デパ被告(現在18)と公表され、顔写真も出ております。
事件の暴行の映像などもインターネットに広まっており、目を覆いたくなるような、かなり激しい暴行だったわけですが、馬乗りになられ、顔や胴を殴られまくった被害者のジョアンさん。
肋骨5本の骨折、脳震盪、失聴(聴覚を失うこと)などの大怪我を負っており、命が助かったのが不幸中の幸いですな。
ちなみにブレンダン・デパ被告の裁判はまだ判決が出ておりません。
そんな中、なんと今年4月の下旬に「加害者が被害者の教員補助を訴える訴訟を起こした」と言う報道があり、おったまげましたわ。
弁護側の主張の詳細を簡単にまとめると、以下の通り。
・学校側は、電子デバイス、特に任天堂スイッチがブレンダンの怒りや、問題行動の増長の引き金であることを知っていた。
・教員補助(被害者のジョアンさん)が、他の生徒たちの前で、ブレンダンの電子デバイス(任天堂スイッチ)の使用について注意をした。
・他の生徒たちは電子デバイスの使用を許可されているにも関わらず、教員たちはブレンダンの使用を禁止した。
・ブレンダンや他の生徒たちの前で、教員補助(ジョアンさん)と別の教員が、ブレンダンの電子デバイスの学校への持ち込みについて、話し合いだした。
・ブレンダンは自分の主張を説明しようとしたものの、教員たちはブレンダンを無視し、話し合いを続行した。
・これがブレンダンの怒りを増長させ、ブレンダンがジョアンさんに向かって唾を吐くことに繋がった。
・唾を吐かれたジョアンさんは「唾を吐く行為は暴行だ」と言い、暴行被害を報告するために教室を出ようとした。
そしてこの後、ブレンダンがジョアンさんに襲い掛かり、本格的に暴行という流れです。
ブレンダンの弁護士側は、「学校側はブレンダンの障害を分かっておきながら、ブレンダンのニーズに応えることを怠った、または訓練された教員たちの配置を怠った」とジョアンさんと学校側を責めて、今回の訴訟に至るわけです。
ブレンダンの自閉スペクトラム症を考慮したとしても、なかなか腑に落ちない弁護団の訴えですよね。
授業などに差しさわりなどがあり、スイッチの使用を禁止したのだと思われますが、それを
「スイッチを没収なんかしたら、ブレンダンの怒りが頂点に昇ることを学校側は分かっていたはずだ。これはブレンダンのニーズに応えなかった教員補助の責任だ。教員の訓練が足りないのは、学校側の責任だ」
と訴える被害者&被害者側の弁護団がすごいですよね…。
さすがアメリカ人?
なんて言ったら、アメリカ国民にも怒られますわ。
スイッチを取り上げたら暴行される可能性があるので、授業に差しさわりがあろうがなんだろうが、スイッチは没収すべきではない、ブレンダン少年のやりたい放題にさせるべきだった、無法地帯万歳!と言う主張とも取れますよね。
弁護団側は、ブレンダンの暴行罪での裁判の方の減刑を狙って、今回の訴訟かも知れませんが、被害者のジョアンさんにしてみればたまったもんじゃないですし、アメリカ国民のほとんどが怒りを覚えております。
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