末期がんの幼子の回復を祈り、藁にも縋る思いで「ガンジス川の奇跡」を信じた両親が、息子を溺死させてしまったニュース。
「やるせない話」シリーズ。
事件が起きたのは先週の火曜日。
インドのデリからガンジス川に向かった家族には、末期がんと闘う5歳の息子(名前非公開)がいました。
別の報道によると、男の子は白血病(血液のがん)を患っていたとのこと。
ガンジス川まで家族を乗せたタクシーの運転手さんの話によると、男の子は両親とおばと見られる女性に付き添われていたものの、「かなり容態が悪そうに見えた」そうです。
医者からも成すすべがないと見放されたという家族は絶望の中、「ガンジス川の奇跡」を信じ、男の子をガンジス川に沈め、祈りの言葉などを唱える儀式を行っていたそうです。
その様子に気づいた周りの人たちが家族を止めとうよしたり、男の子を川の中から助け出そうとしたものの、おばと見られる女性から阻止(攻撃)される様子が、証拠となった動画に残っておりました。
男の子はなんとかガンジス川から救い出されて病院へ搬送されたものの、死亡が確認されました。
何が悲しいって、医療が発達し、インターネットも発達し、なんでも簡単に調べられる2024年になっても、「ガンジス川の奇跡」とやらを信じ、普通ではちょっと考えられないような行動に出てしまう方々がまだいるということですよね。
幼いお子さんの末期がんや重病は、家族だったらなんとしてでも治って欲しいと思うでしょうし、その気持ちは分かりますが、科学的根拠に基づかない治療法に頼ったり、信仰心が強いと言うのは恐いですよね。
ガンジス川は不衛生で汚染されていることも有名ですし、コロナのパンデミックの際なんかは、何千という感染者の方々の遺体が、ガンジス川に破棄されている壮絶な様子も報道されておりました。
病は気からと言いますが、気合いと信仰心だけでは治らない病気もたくさんありますよね…。
男の子のご冥福をお祈りいたします。
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