別件で服役中の母親が指名した子供の引受人が、前科持ちと知りながら子供を預けた児相を含め、無責任な大人たちの犠牲になり亡くなった、3歳の少女カリーシちゃんの虐待死事件の続報。
やるせない話シリーズより、
「杜撰なのって日本の児相だけじゃないのね。アメリカの児相も似たようなものなのね」な話。
注: 子供の虐待事件のニュースなので、苦手な方は閲読注意です。
事件そのものは、アメリカのバージニア州で2021年に起きたもの。
先々週、虐待の加害者カップルに判決が言い渡され、再びニュースに上がっていたのでご紹介です。
登場人物が多目なので、ちょっとややこしいかと思います…
さて、被害者はカリーシ・キューシリエルちゃん、若干3歳の女の子。
カリーシちゃん、日本で言うところのキラキラネームですが、おそらく『ゲーム・オブ・スローンズ』から取ったのだと思います(同じスペル)。
カリーシちゃんの母親のアマンダ・ミュレンは事件当時、執行猶予違反で2020年から刑務所で服役中。
片親である母親が服役中なので、3歳のカリーシちゃんを引き取り、育ててくれる人が必要です。
チャイルド・プロテクション・サービス(日本で言うところの、政府の児童相談所ないし部門、俗に言う「児相」)は、カリーシちゃんの父親、または母親アマンダの姉(妹かも?)がカリーシちゃんを引き取るという選択を拒否。
理由は公表されておりませんが、カリーシちゃんの父親も、母親の姉妹も、カリーシちゃんの引き取りには相応しくないと、児相が判断したのだと思います。
そこで母親のアマンダ( in 刑務所)が自分の友人で、過去にカリーシちゃんを預けたことがある、キャンディ・ロイヤー(44)をカリーシちゃんの引き取り人に指名。
児相はこのキャンディに前科があり、まだ電子モニタリング(アンクルブレスレットなど)で自宅でも司法の監視下状態、つまりは監視の継続が必要な危険な犯罪者、ないしは再犯の危険がある前科者、と言う事実を把握していたのにも関わらず、カリーシちゃんをキャンディの元へ預けることに同意。
Why?なぜ?
さらに児相は、キャンディの家に、キャンディの彼氏のトラヴィス・ブラウン(32)と言う男が住んでいるという事実を知らなかったと言います。
児相はカリーシちゃんをキャンディの家に預けた後、1度たりともカリーシちゃんの様子を見に、キャンディの家に行っていないので、怪しい変な男が、3歳児と同じ屋根の下で暮らしていることを知らなかったのです。
杜撰~。
そして悲劇は、起こるべくして起こりました。
このキャンディとキャンディの彼氏トラヴィスが、カリーシちゃんを3ヶ月に渡り、激しく虐待していたわけです。
虐待の詳細はこの記事内で紹介することは控えますが、キャンディとトラヴィスのスマホの動画には、全身打撲や切り傷、火傷の跡、そして髪の毛がほとんどない状態のカリーシちゃんの姿も映っておりました(涙)
ハッキリとした死亡推定日時は分かっていないのですが、検察側はカリーシちゃんは2021年の1月に亡くなったと推定しております。
逮捕後トラヴィスが、カリーシちゃんの殺害について認める供述をしました。
カリーシちゃんの頭をドアの枠にぶつけて、ぐったりしたカリーシちゃんを「一生懸命助けようと、心臓マッサージをした」(←ほんまかいな。怒)そうなのですが、意識が戻らなかったために、カリーシちゃんを毛布に包んで、ゴミ捨て場に捨てたそうです。
絶句…。
本当に助けようと思っていたのなら、救急車呼びますよ、ゴミとして捨てにいくんじゃなくて。怒
ちなみにカリーシちゃんの遺体は、未だ発見されておりません。
トラヴィス本人もカリーシちゃんの亡骸がどこにあるのか分からないそうです。
そりゃそうでしょうよ、きっとゴミ回収車に回収されてしまったんですよ。涙
キャンディもトラヴィスも、カリーシちゃんに対する拷問と殺人の罪で、終身刑の判決を受けました。
トラヴィスの方は仮釈放なしの終身刑なので、恐らく死ぬまで刑務所です(妥当)。
しかしキャンディの方は終身刑ですが、20年の服役後に仮釈放を申請できる終身刑です。
この件に関しては、児相も処分を受けるべきですよね。
人手不足だったり、出来ることが限られているのも分かりますが、監視下にある前科者と分かっている女の所へ3歳児を預け、その後3ヶ月間、1度も様子を見に行っていないって、責任を問われるべきですよね。
カリーシちゃんの母親のアマンダも、「(キャンディのことを)友人として信頼していたのに、私の大切なベイビーを虐待死させるなんて!」と涙の訴えをしておりましたが、あーたも犯罪を犯して執行猶予中だったのに、また違反を犯したから刑務所に戻ったんでしょうが、と言いたい。
ダメな大人たちばっかりに囲まれたカリーシちゃんの短い人生…やるせませんな。
ご冥福をお祈りします。
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