やるせない話シリーズ。
レスリー・ヴァン・ホーテン(73)という老婆をご存知だろうか。
殺人鬼チャールズ・マンソン率いるカルト集団『マンソン・ファミリー』のメンバー・信者で、19才だった1969年の8月に、マンソン・ファミリーが起こしたレノ&ローズマリー・ラビアンカ夫妻の殺人事件に関与した罪で、終身刑で服役中だった女性であります。
2つの第一級殺人事件の罪で、元々は死刑を宣告されたレスリー・ヴァン・ホーテン。
しかし1972年にカリフォルニア州が一時、死刑を廃止した際にレスリーの死刑も撤回され、裁判により仮釈放付きの終身刑に減刑され、カリフォルニアにある刑務所で服役中でした。
そもそも最初の判決が死刑だったのに、死刑が一時廃止になって、なぜに仮釈放付きの終身刑に減刑になるのか、納得がいきませんねえ?
ちなみにカリフォルニア州では死刑制度が再び設けられましたが、もう17年以上、死刑は執行されていないのが現状です。
レスリー・ヴァン・ホーテンは仮釈放付きの終身刑に減刑されてから、もう20回以上も仮釈放の申請をし、その度に様々理由で却下されてきました。
んがしかし…
今週の火曜日に、仮釈放で53年ぶりにカリフォルニアの刑務所からシャバに出てきたレスリー・ヴァン・ホーテンということで、ニュースになっております。
もちろん世間の反応は、怒りや不満がほとんどを占めております。
一部をご紹介すると…
「終身刑なら死ぬまで一生、刑務所にいるべきだ」
「終身刑の意味とは?」
「この女はほんとラッキーだな。死刑を逃れることができたんだから」
「当時19才と若かったとか、幻覚剤をたくさん使用していたとか、そんなの全部関係ないわ。19才にもなれば、人を殺してはいけないことくらい分かるはず」
「殺された被害者には「仮釈放」が訪れることはないんだぞ?」
「死刑にしていれば国民の税金が節約できていたはず。殺人を犯した人間を生かしておくために、我々の税金が使われることに納得がいかない」
などなど、ごもっともなご意見が多かったです。
以前どこかの記事でも書きましたが、欧米でも「終身刑」は終身でない場合が多くあります。
23年、25年~30年くらいで仮釈放されるケースも多々あります。
罪を犯した人物が20代前半だったりすると、25~30年服役しても、まだまだ全然やり直せますよね。
殺された被害者はやり直すことができないのに…
何をもっての「終身刑」なのか、と思うとやるせませんな。
ちなみにレスリー・ヴァン・ホーテンは、マンソン・ファミリーのかの有名なシャロン・テート殺人事件(ロマン・ポランスキー監督の妻で女優の当時妊娠8ヵ月だったシャロンテートと、一緒にいた4人の男女の合計5人が殺害された事件)には関与しておりません。
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