やるせない話、「いろいろな意味で驚く」シリーズ。
中国のニュースです。
元のニュースが英語なので、登場人物の中国語表記や発音が分かりかねますので、あくまで英語読みで失礼します。
先週の木曜日、死刑囚のWang Yun(ワン・ヤン、39才)の死刑が執行されました。
ワン・ヤンは2019年3月に、努めていた幼稚園の朝食の八宝粥に亜硝酸ナトリウムを混入し、そのお粥を食べた25人の幼稚園児が体調不良を訴え、1人の園児(4才女児)が死亡に至った事件で起訴され、死刑判決を受けておりました。
犯行動機は、幼稚園教諭の同僚への復讐。
なんでもワン・ヤンは同僚の幼稚園教論と、園児の管理方法について意見の相違・口論となり、復讐心で翌日の朝、園児たちの朝食のお粥に亜硝酸ナトリウムを注入した、ということであります。
そのケンカした同僚の先生がお粥を食べたのかは分かりませんけれども、被害にあった25人はすべて園児。
(復讐相手の先生に食べさせたかったのか、園児たちが食べ具合が悪くなり、その復讐相手の先生の管理・監督責任が問われる、みたいな方向に持っていきたかったのか等、どういう目的で薬剤を混入したのか謎です)
亜硝酸ナトリウムは、大腸菌などを防ぐ効果があるので保存料だったり、ハムやソーセージの発色剤としてなど、食品添加物として多くの食品に使われています。
少量であれば健康に危害はないとされ、安全な食品添加物とされております。
ただし量によっては健康に害を与えたり、今回の事件のように命を落とす場合もあるんですな。
ちなみに亡くなった4才の女の子は、亜硝酸ナトリウムが混入したお粥を食べた後に病院に運ばれ、10ヶ月に及ぶ入院・闘病生活を送ったものの、年が明けた2022年の1月に多臓器不全で亡くなりました。
何の罪もない子供が巻き込まれて命を落とし、ご家族の気持ちを思うとやるせませんな(怒)
裁判では、お粥を食べて吐き気などを催した園児の「お粥を食べた時にしょっぱい味がして変だと思った」という証言(親を通しての)なども含まれておりました。
八宝粥はそもそも甘い食べ物らしいです。
私くし、お粥、おじや、雑炊などの水に浮いた米(←言い方)が苦手でして、八宝粥も食べたことがないのですが、ググったら茶色くて穀物やら豆やら木の実やらが入っていて美味しそうでした。
甘く煮ているそうで、お汁粉みたいなノリなんでしょうか。
ちなみにワン・ヤン死刑囚、この事件を起こす前の2017年にも、夫の飲み水に亜硝酸ナトリウムを混ぜた過去が判明しました。
夫は軽症で済み、命に別状などはなかったそうです。
それにしても驚いたのが、この幼稚園のお粥の事件が起きたのが2019年3月、死刑判決は2020年の9月、そして死刑執行が2023年の7月と早いことですよね。
日本だと死刑判決が出ても、死刑執行までに100年くらいかけますよね。
って100年は言い過ぎですが、何十年も死刑は執行されないことが多いですよね。
まだ州によっては死刑が残っているアメリカでも、冤罪などを防ぐために死刑執行までには時間がかかります。
ある意味中国ってすごいですな。
冤罪などがあると取り返しがつかないので、むやみやたらに死刑執行するのも問題かも知れませんが、例えば明らかに犯人が確定している時などは、死刑判決を下したのなら、執行も速やかな方が良いですよね。
今回の中国のちょっぱや(←死語)の死刑執行に、海外のSNSでは賛同と称賛の声が多く上がっておりました。
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