ベン・アフレックとジェニファー・ガーナー元夫妻の次女であるセラフィーナさん(15)が、祖父の追悼式で、坊主頭と男性名デビューをしたと言う芸能ニュース。
先週土曜日のウェスト・バージニア州。
1週間前にお亡くなりになった、ジェニファー・ガーナー(51)のお父様、ウイリアム・ガーナー氏(85)のメモリアルサービスに登場したセラフィーナさん(15)。
(芸能人は毎度敬称略ですが、娘さんは芸能人ではないのでさん付け)
ジェニファー・ガーナーの元夫ベン・アフレック(51)との間に生まれた、次女でございます。
そして追悼式で聖書を読み上げる前に、ご自身の名前を通常男性名であるフィンと名乗りました。
フィンさん(旧セラフィーナさん)は、坊主頭(バズカット、カツオカット)に黒いスーツ。
ちなみに自分の性別を表す代名詞である pronouns(日本語だとプロナウン)は they/them を使用のノンバイナリーということです。
まあ今の時代、全く珍しいことでもありませんし、フィンさんが生きやすいように生きていけると良いですね。
ちなみに「ノンバイナリー」とは、自身の性別を男性・女性という2つの枠組みに当てはめない考え・生き方のことであーる。
通常女性であれば、プロナウン(代名詞)は she/her を使い、男性なら he/him ですが、ノンバイナリー等で they/them を選択する方が、欧米では結構いらっしゃいます。
彼らが they/them と意思表示すれば、それを尊重してこちらも使用するのが、欧米では常識です。
慣れていない方や、ご高齢の方で、第三の性を受け入れられないような考えの方だと、ついつい間違えてしまったり、敢えて使わないという意地悪な方もけっこういるんですよ。
例えば、外見も声も女性のAさんのプロナウンが he/him または they/them なら、she/her を使うとものすごく失礼で、侮辱になったりします。
(1回2回なら、間違えた時点ですぐに訂正したり、ご本人に謝れば、間違われることに慣れている方も多いので、許してもらえる場合がほとんどです)
ただ間違ったプロナウンを何度も繰り返すようであれば、HR(人事)に呼び差されて、差別、ハラスメント、イジメで注意を受けるくらい、欧米社会では重要なことなんです。
多様性、バンザーイ!
ちなみに「あるある」の混乱しがちな場面は、例えばプロナウンが they/them を使っているAさんの話を、Bさんとするとします。
Aさんのことを話しているのに、プロナウンが they/them (& their)、つまり複数形の「彼ら」を表す代名詞と同じなので、Bさんに「え?Aさんの話?それともAさんの他に誰かいるの?」とか、「they って誰の事だろう?もしかして話が飛んだ?」と混乱・誤解を招くんですよね。
そこで私は誤解を招くためにも、このような状況では they/them を使うのではなく、いちいち名前を使ったら良いんじゃない?と思い、名前を連呼する方法を思いついたんです。
私ってば、天才か?
(アホ丸出しや)
例えば AさんをAliceとし、プロナウンが they/them 使用で、B子に「アリス、どこ行ったんだろ?」みたいな会話をしているとします。
本来なら、
「I’ve been looking for Alice but I can’t find them」
(アリスを探しているんだけど見つからない)
しかしB子がAliceのプロナウンを知らない、忘れている or 慣れていない場合、「can’t find them?アリス、誰かと一緒なの?アリスの他に誰のこと探しているんだろ?」と思わないように、
「I’ve been looking for Alice but I can’t find Alice」
みたいに、アリスを強調する感じです。
そんなことを得意げに繰り返していたところ、実際に they/them の同僚(仲良し)から、「私の名前を何度も連呼するんじゃなくて、they/them も使って欲しいんだけど」と注意されました(笑)
本人にしたらウザかった&「他の子にはしなくてノンバイナリーな自分にだけにするのは差別になる」と。
めんどく…(←心の声)、さーせんしたーっと謝罪です。
でも話の登場人物が増えれば増えるほど、話が本当にややこしくなるんですよ、英語の場合。
例えば上の例のアリスの他に、「アリスとアリスの彼氏」と言う本物(?)複数形の they が話に登場すると、もう終わったなって思いますね(説明できる自信がなくて)。
(しかもその「アリスの彼氏」のプロナウンがshe/herだった日には、もう会話自体を諦めたい衝動に)
私は医療職なので、患者さんが they/them のプロナウンを使っていて、緊急事態が発生した時など、医療従事者同士の引継ぎ・状況説明などが本当に大変で(she やら he を使う度に they に訂正したり)、ややこしいんですよ(とほほ)
(患者さんの家族と話す時なども、間違ったプロナウンを使うとクレームになりかねないので、ものすごく気を使います)
容態の悪い患者さんはそれどころじゃない時もあるでしょうが、周りにLGBTIQA+の同僚がいたら、後で「あなた、さっき患者さんのプロナウン、間違って使ってたね」と注意されるなんてことは、ザラです。
なかなか脳の体操になる、脳が鍛えられる時代になりましたわ。
多様性、バンザーイ(2回目)
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コメント
ひぃーー、そんなに厳しいんですね
緊急事態の時にどうでもええやろ?やろ?って日本なら思っちゃいますが、ダメなんですね。
実際、複数人いる時theyを使っちゃうとオワタと思ってしまうお気持ち、お察しします
>>はっさくさん
コメントどうもありがとうございます。
はい、大げさでなく厳しいです。
でも例えば私やはっさくさんがshe/herなのに、相手にhe/hisを使われたらモヤっとくるでしょうし、訂正・注意をしても何度もhe/hisを使われ続けたら、上司や人事にチクったろか?と思うかもしれないので(笑)、それに近い感じなのかと。